ケツメイシ ケツノポリス4

ケツノポリス4

ケツノポリス4

ケツノポリス4 1位 05'6/29


確実に売上をのばしファンを拡大、ついに「さくら」で大ブレイクを果たした彼らの渾身の一作。その勢いに乗りダブルミリオンを記録するまでに至った。

【収録曲】
1.ドライブ 2.歩いてく 3.さくら 4.そばにいて 5.上がる 6.朝日 7.No Lady No Life 8.君にBUMP 9.ケツメンサンバ 10.三十路ボンバイエ 11.涙 12.東京 13.願い 14.アウトロ

【長所】
▲大ヒット納得の1枚
これまで誰の目から見ても確実にファンを拡大しており、それを一気に爆発させる時を心待ちにしていた人は多い。「さくら」が実質ミリオンを記録する中、本作が順当に、正統に売上を延ばしてきたということで納得ができる。「涙」「君にBUMP」も強力な一手。
▲聞きやすく、胸を打つ
全体の雰囲気としては「涙」「さくら」を引き継いだような感じになっていて、ここ最近彼らに興味を持った人がすんなりと聞くことができる構成となっている。とにかくメロディー重視+ラップの曲が多く、なおかつそこまでベタベタしていない。
▲捨て曲もなし
全体がもう彼らの音、聞きやすいラップの雰囲気に包まれているため、「さくら」を聞いている人になら捨て曲はない。アップテンポ、騒ぎ曲、感動系、訴えかける曲、どれもケツメイシだ!と納得できる。それが13曲もあるのだからうれしい。

【短所】
▼とても保守的
今までの彼らは時にレゲエに挑戦してみたり、とんでもないバラードがあったり、語り中心のお遊び曲があったりで変化に富んでいたが、本作は完全に一党独裁。キレイに仕立て上げられた曲のオンパレードで最後まで終わる。いろんなお遊び要素も求めていた人には少々物足りないはずだ。
▼やたらと長い
1曲1曲がやたら長く、なおかつキレイな曲が13曲も延々と続くため(ラストのアウトロも「さくら」だし)、聞き終わった時にかなりの脱力感を感じる。仕方ないからもう一度聞いてみるか…か、「さくら」だけを再リピートするか。
▼キレイすぎる
「さくら」を3曲目、中盤に中堅曲、ラスト2曲目にシメ、とアルバムとして整っているのはむしろいいことなのだが、内容が内容だけに整いすぎている印象を受ける。みんなが聞きたがるブレイク作だが、内容はあまりらしさが出ていないというか…。

【総評】 B
内容に秀でたアルバム曲が多い上、大ヒット曲もよいあんばいに詰まっている…が特に名盤でも何でもない。曲は聞いていて飽きるし、アルバム全体としても面白くない。強力なのは確かだが、力の入れ所に疑問が残る1枚だ。