B'z BREAK THROUGH

BREAK THROUGH

BREAK THROUGH

BREAK THROUGH 3位 90'2/21


やはりシングル「LADY-GO-ROUND」と同時発売だったB'zの3rdフルアルバム。この頃には「BUT COMMUNICATION」が大ヒットしていたこともあり、オリコンでも3位を記録する。3年にわたるロングヒットで、セールスも100万枚に迫った。

【収録曲】1.LADY-GO-ROUND 2.B.U.M 3.BREAK THROUGH 4.Boys In Town 5.Guitarは泣いている 6.Love & Chain 7.となりでねむらせて 8.HEY BROTHER 9.今では…今なら…今も… 10.SAVE ME!? 11.Stardust Train

【長所】
▲揺るぎようのないクオリティー
彼らのアルバムはどれも聞き捨てならない品質を保っているが、その傾向はこのアルバムの時点でほぼ確立したと言っていいだろう。とにかく手抜き作がなく、聞きやすく、進んで聞きたい曲が多い。
▲曲のバランス、振り分け方がうまい
お得意のサビの打ちつけが目立つ「LADY-GO-ROUND」「Love & Chain」、バラード「Guitarは泣いている」、スピード重視の「となりでねむらせて」「SAVE ME!?」、聞かせる「今では…今でも…今なら…」などがまんべんなく、かつ重なるように振り分けられ、どこまでも期待を持てるような完成度となっている。
▲アルバム内にキメ所がある
「Love & Chain」はシングルばりの名曲。ここ一番のところでアルバム全体を引き締めてくれている。

【短所】
▼前作から進歩がない
ヒットはしたものの、前作「OFF THE LOCK」から大して変わりばえがないだけでなく、音的には後退しているようにも感じる。今後の彼らの活躍を考えると、この程度の勢いでは物足りない部分があるだろう。
▼控えめな印象
成長期のアルバムにしてはどことなくパッしない雰囲気を感じてしまう。確かにメロディーなどは卓越してきておりキメ曲もあるのだが、弾みをつける役目の中堅曲が非常に控えめ。そのため全体に勢いが感じられないのだろう。

【総評】B
穴がなくいいことはいいのだが、やはり吹っ切れるべきところで吹っ切れていないのが大きなマイナス点。「BREAK THROUGH」=「突破」には名前負け。