オリコンに表記されない売上2

今聞いてる曲
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▲07年注目と言われている、フェイトステイナイトというアニメのキャラソング。TOP20に登場したので聞いてみたが、メロディーに特化したかなり出来のよい曲。借りるのに精神的な面も絡んで苦労したが、それなりの価値がある曲だと踏んだ。




どらごんの勝手な音楽論議第2回(全3回)。
第1回はコチラ http://d.hatena.ne.jp/dragonantena/20070224/p1




<前回のあらすじ>
オリコンはたかだか全国の主だったCD店を対象に調査を行っているに過ぎません(TSUTAYAすら含まれていません)。そしてアニメや演歌、サントラ、他ジャンルのコアな作品が果たして主だったCD店に置かれているでしょうか。となると、これらのCDの売上は、オリコンでは過小評価されている可能性があります。


ちょっと怪しいオリコンCD売上があるのはおわかりいただけたと思いますが、今回はマイナス方向の怪しいを見たいと思います。オリコン集計に含まれない、CD屋に置かれにくいCDの売上はどんなものでしょうか


例として今回はアニメ関連のCDを挙げます。近年盛況な割にあまり一般のCD屋では置かれない、ながら、オリコン5位とかチャートをそこそこにぎわせているジャンルの代表であること(たてまえ)、そしてここ1,2年自身にとっても馴染み深く、なおかつ応援したいものであること(ほんね)、が例として挙げる理由です。(正直です)


普通に考えてください。街角にあるCDショップに、アニメ関連のCDはどれだけ置かれているでしょうかポケモンジブリ関連、ガンダムなんかがちょこちょこっと置いてあるのはよく見ますが、今回注目する近年人気上昇中の深夜アニメの曲なんかは店中探してもほとんどない、というのが普通です。これらのCDは一般的なCD店より、アニメショップや通販で買う方が主流かと思われますが、それらはオリコンの集計には含まれません(アニメイトなど一部大型チェーンやアマゾンは入ってるらしいです)。従ってこういった作品については、オリコンチャートでは実際の数字より低く見積もられてしまいます


例えば、とてつもなくディープなアニメのCDがあったとします。一般のCD店ではほとんど置かれず、オリコンでは売上100枚でした。しかしマニアがオリコン集計対象外のアニメショップで1900枚買っていたとします。こうなればオリコンと実際の売上の比は20倍にもなってしまうことになります。


これはもちろん極端な例です。そんなマニアックなデータを知りたいならばアニメショップの納品書でも集計した方が早いですし、そもそも一集計業者にそこまで求めるのは酷です。


しかし近年、上記のような売れ方をするCDがチャートの上位に頻繁に登場するようになりました。それが深夜アニメ系、または声優アーティストなどで、主に局地的な人気を誇る作品です。特に去年大量リリースされた「涼宮ハルヒの憂鬱」関連のCDは、局地的な人気で一般チャートを大きく賑わせた代表作であると言えます。
アニメ専用の曲(例えば「ドラえもん」とか「なんとかレンジャー」みたいな)でありながら、何とオリコン集計で関連作総計55万枚に達しました。上記のジブリ関連や、アニメでも声優アーティストのCDならまだCDショップに置かれる可能性はありますが、この「涼宮ハルヒの憂鬱」は深夜アニメでしかも地方局でしか放送されなかったアニメ。そんなアニメの、アニメ専用CDが、オリコンが集計かけるような店舗に置かれる可能性はどれくらいのものでしょうか。自分がCD屋の店長なら、まず入荷しません。


実際、シングル「ハレ晴レユカイ」発売初日は、需要の割にアニメショップの予約以外にはどこの店舗にも置かれず、オリコン初日ランキングは圏外。しかし数日後に一般CD店に追加出荷され、4日後(だったかな)にはオリコン2位まで上昇したという珍事が起きました。これが去年ネット界、アニメ界、チャートマニア界では有名な「ハレ晴レ騒ぎ」で、いかにオリコン集計店舗以外での販売数が多いか、ということを如実に見せ付けました。


現在(2月末)この
ハレ晴レユカイ」(エンディングテーマ曲)はオリコン累計98,559
涼宮ハルヒの詰合」(挿入歌集)は100,426枚、
冒険でしょでしょ?」(オープニングテーマ曲)は64,299枚
キャラソングVol.1〜Vo.3までの合計は約110,000枚
らしいです。
「ハレ晴レ」と「詰合」はほぼ10万枚に達し、深夜アニメ系ではダントツの歴代1位、2位、アニメ・声優界全体で見てもガンダム、林原と僅差での歴代1位争いということです。これらは去年7月リリースながら超ロングヒットでいまだチャートイン中。来週以降も上積みされ、更なるロングヒットの可能性も濃いようです。


ただあくまでもこれらはオリコン集計。次回はこれらのCDはオリコン集計と比べてどれくらいの誤差があるのかを予測してみたいと思います。

ハレ晴レユカイ。すっごい計算されて作られた曲だと思います。

サクラサク

サクラサク

▲00年代歴代1位、林原大先生。これも名曲!


次回へ続く