どらごん音楽編集の回顧

今聞いてる曲

君の好きなうた (初回限定盤)(DVD付)

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▲初登場2位+ロングヒットを記録したUVERworldの6thシングル。本当デビューから彼らのシングル曲には捨て曲がない。90年代後半のバンドミュージックを彷彿させる美しいメロディーが、この初のバラード曲にも表れている。



このひきこもってどうしようもない俺でも、来週から通勤生活が始まることになるとは。
大阪府最低賃金ギリギリの時給720円だけどね。
やっぱり当分極貧生活は続く見通しです。



ともかく高校時代以来ですよ、定期券とか買うの。
通勤ラッシュとか嫌だな〜とかも思ってますが、そんなことより、
問題はこの通勤時間にどんな曲を聞こうかということですよ。
往復約2時間20分もあれば1日にアルバム3枚は聞ける計算になります。
これは是非とも綿密に編集しておく必要があるっ!



思えば音楽を聞き始めた中学時代、やっと買ってもらえたのはポーダブルカセットプレイヤーとラジカセだった。
TSUTAYAでレンタルしてきた曲をシングル+c/w集と、アルバムに分けてテープに吹き込んでいたのを思い出す。
90分カセットを愛用していたので、片面45分。
ケチだったのでテープ1本にアルバム1枚などとはせず、収録曲が分かれてでもキッチリ45分詰め込んで、テープに番号を付けて管理していた。
シングルも同様。
カセットは最終的に150本くらいになってたと思う。
愛用してた棚は技術の自由課題で自分のために作った自家製ラック。もう捨てたけど。



CDはと言えば当時まだ100枚ほどしか持ってなかった(十分多い?)こともあり、ほぼ全てを把握していたと思う。
新品で買ったのは2,3枚しかなかったけど、当時持っていたのは本当よく聞いた。
安いCDばっかり買っていたので、たくさん売れていた消費音楽を中心に雑食…というよりは消費音楽という安いペットフードで育ったと言える。
当時ならドリカムやTUBE、DEEN、B'z、WANDS、それと今も一番好きな槇原敬之など。
ともかく、アーティストごとなんていう編集などせず、あったものを好き嫌い言わずに聞いていた
この聞き方が、今の自分の音楽の好みにも大きく影響していることは言うまでもない。



高校に入るどれくらい前だっただろうか、MDプレイヤーが手に入り、半年ほどかけて録音の主役はテープからMDへ移った。
この移行期間の編集方法は、今思えばかなり自分に影響を及ぼした。
当時テープに比べMDはかなり高額で、テープ1本70円に対し、MD1枚は300円ほどだったか。
このためこれまで手当たり次第だった編集が、財政的な事情も大きかったが好きな曲のみMD、他はテープで保存するという方式に変わったのだ。
当時は「MDに取り込むことはCD音源を複製するもの」、くらいの気持ちでいたので、MDに入れるのは主にこれまで聞いた曲で好きなもの、かつCDで所持していないものが優先。
つまりアルバムの中から好きな曲をチョイスする、ということを覚えた。
シングルの編集も1曲目のみMD、全収録はテープで、という二刀流制になった。



高校に入る頃にはポーダブルMDプレイヤーも手に入れ、音楽の主役はMDへ、同時にアーティストごとの自己編集も本格化した。
シングルの収録もほぼ完全にMDへ移行し、CDも中学卒業時には200枚は持っていたと思う。
やっぱり新品で買ったのは5枚もなかったが、それでもCDとMDを交互に聞くほど、この頃持っていたCDは好き嫌い言わずよく聞いていた。




大きな変化があったのは高2の冬だ。
バイトで収入があったのを期に、MDからMDに編集できるコンポを購入。
これにより僕のMD編集時代は最盛期を迎えた。
これまで主にアーティスト別編集は所持CDからのチョイスだったが、これで今まで保存してきたMD音源がフルに使えるようになったのだ。
数々の自己傑作集が考案→企画→材料収集→編集という過程を踏み制作された。
74分という限られた時間内だったため、収録曲、曲順も凝りに凝った。
オープニング曲やインストも巧みに操り、中には曲をちぎってエンディングにふさわしい曲に編集したり、「効果音集」なるCDを活用したMDも作った。
高校3年の時に150枚を越えた所持MDの中で、CD1枚そのまま録音したMDなど1枚もなかった
昼休みなんか、1人でポータブルMDを聞きながらペンを走らせ曲順編集したりしてたからな。


MDLPの機能(データを圧縮してMD1枚に最大5時間ほど録音できる機能)もこの時使えるようになったが、ポーダブルMDがこれに対応してなかったこともありほとんど使っていなかった。
せいぜいc/w曲の保存用として使ってたくらいだ。




次の大きな変化は大学1回生の頃。
MDLPで一時保存してきた音源が相当数に昇り、MD総数も300枚に迫ろうとしていた。
編集のため購入してきたCDを数え、1200枚を数えたと知ったのもこの時だ。
MDLP対応のポーダブルMDを使いこなせるようになってきたこともあり、ついにMD編集の大改革を実行に移した。
一.全ての音源をMDLPに変換
一.1アーティストごとに1枚のMDを割り当てる
一.曲順は解体し、リリース順に並べる
一.把握できない数に昇った曲目をリストにする
一.新曲は一時保存と同時に、アーティスト別MDに割り当て


今思えばここでこれまで作ってきたMDを解体したのはもったいなかった。
MDを音源貯蔵庫とし好きな曲、足りない曲をすぐに探せるようにした便利さと引き換えに、試行錯誤の末完成した会心の曲順などを失った。
音楽の聞き方も寂しくなってしまったのかもしれない。



CDをパソコンに録音し始めたのは実はまだ最近のことだ。
何を隠そう1年半ほど前までMDはバリバリの現役だった。
デジタルプレイヤーも今ほど安くはなく持ってなかったし、MDの方が安価で馴染みがあったのだ。
新曲もMDLPでガンガン聞いてた。


編集の主役をパソコンに移すときには結構悩んだ。
ご存知の通りMDとパソコンには互換性がない。
それすなわち、今までMDに蓄積してきた音源は全てゼロになるということ。
それだけは避けたかった…が。




ここから先は現在進行形、パソコン音楽ライフのことになる。
悩んだ末全てをパソコンに移行することにした僕は、レンタルしたCDはもちろん、当時所持していた2000枚ほどのCD音源を、全てハードディスクに保存した。
あっという間にDドライブは満タンになったので大容量の外付けHDを増設、50音順にファイルを作成しアーティストごとに振り分けた。
デジタルプレイヤーを購入するまで細々と使っていたMDも、ここでついにただの置き物となった。
図書館に通いMDにしかなかった音源をかき集め、全てデータという形でハードディスクに保存。
これによりCDもただの円盤と化したため処分を決定、上記の2000枚のCDは今は200枚ほどを残すのみになっている。
音楽を聞くときは、アルバムだったらそのデータをそのまま再生、シングルもハードディスクから選んだ曲が瞬時にかかるようになった。
今はyoutubeも利用するようになり、試聴程度ならネット上で行うことの方が格段に多くなった。
TSUTAYAや図書館には相変わらず通っているが、音楽ダウンロードがもっと便利に安く行えるようになれば、それすらなくなるだろう。




確かに聞きやすくはなった音楽だが、ここまで長々と書いてきたことにより、あの頃から何か大切なものを失ったような気がしてならない。
どう音楽を編集するかということが、音楽を楽しむことと直結している
ただアルバムやシングルを聞いていても、なかなか心には残りにくいということなのか。



1年前このことを思い出させてくれたのはアニメ主題歌だった。
アニメ「ローゼンメイデン」の音楽にハマり、このテーマで編集してみようと思い立った時、高校時代MDを編集していた時のことを思い出した。


今はCDとデータファイルという形で74分の編集を再び行っている。
やはり音楽を楽しむにはランダムで聞くのではなく、自己流に編集したものが一番楽しい




高校時代74分で編集していたMDの生き残りをこの前実家で発掘した。
アーティストの組合せだけでなく、容量が足りなかったのか最後の1曲だけMDLPで隠しトラックにするという、今の自分からしても面白いと思えるアイデアが詰まっていた。