声優・アニメソング界とJ-POP



今聞いてる曲

Roadmade

Roadmade

▲すっかり一流となったコブクロの1stアルバム。「Yell」「轍」など収録で、この頃のよさも野放しにはできないな、と感じさせてくれる1枚。




ちょうど見たことがなかったので「ハウルの動く城」見ました。
はしょりすぎてて面白くなかった。



さて、今ぶっちゃけ最近声優ソングにハマっている。
そういう系統の音楽が好きなのは自分でも密かにわかっていたが、まだまだ声優界に対する一般の理解は十分でない今、仮にもJ-POP全般を得意としている者として声優だけを聞き続けては、音楽の偏りといった面でもよくないと思って封印してきた。
しかしここ最近は声優ソングのチャート躍進から自然と聞く量が増えており(もちろん元々こういう音楽は好みということもあるが)、かなり本格的にのめりこんでいる。
林原めぐみ程度は聞いてきたものの、このままズブズブいってしまうのは避けたいのではあるが…。




しかしまあここ最近の声優音楽の盛り上がりはすごい。
その中で僕自身がここ最近大きく影響を受けたのは水樹奈々FictionJunction、そしてALI PROJECTの3者である。
この3アーティストだけを取ってみても、水樹奈々はシングル「ETERNAL BLAZE」が初登場2位を記録、FictionJunctionの「暁の車」は1年近くにも及ぶロングヒットに、ALI PROJECTの「聖少女領域」はアニメなどとっくの昔に終了したのにも関わらず今も引き続き、もう9ヶ月ほど売れ続けデータ的には大ヒット曲となった。
また田村ゆかり川田まみKOTOKOkukuiなど、今まで聞いたこともないような声優アーティストがチャート上位に食い込んでいたり、「ハッピー☆マテリアル」、「ハレ晴レユカイ1位獲得運動も記憶に新しい。
この1位獲得運動の「音楽番組等で極端に扱いの低いアニメソングの類いの地位改善を狙う」という趣旨はなかなかに納得できる。
5位にランクインしても11位に追いやられるアニソン・声優ソングだが、そろそろ1回くらい僅差で1位になってJ-POP界に新たな衝撃を与えて欲しいと僕も思っている。
ちなみに1位は取れなかったものの、「ハレ晴レユカイ」はデイリー2位、「ハピマテ」は7作連続TOP10入り、最高3位、売上げも10万枚に迫るなど、J-POP真っ青の成績を残した。


ETERNAL BLAZE

ETERNAL BLAZE

▲初登場2位を記録した通称エタブレ。声優界で2位はもちろん新記録。曲もどらごんお気に。



さてこの内FictionJunctionに関してはもうアニソンとは別ジャンルを築いているガンダム分野であるが、他は一般的に完全に声優、アニメソングとなっており、これらの曲の躍進が声優音楽にとって大きなものであったと言える。
加えてALI PROJECTFictionJunctionに関しては売れ始めはアニメソングとして一時的なものであったが、その後ロングヒットしていることから、売れている理由は単にアニメソングだからということではなく、J-POPとしても相当優れている存在であることを示している。
一般アーティストのようにリスナーがタイアップ(アニメ)を離れ、アーティスト自身に興味を持つといったことも実際に起きており、上記の3者に関してはブレイク後、2作連続トップ10入りというアニソン界でも珍しい動きをしていたりもする。


暁の車

暁の車

ガンダム系(T.M.R玉置成美などSONY系売り出しアーティスト除く)の中で久々の大ヒットとなった。誰が聞いても大ヒット納得の出来。



こういった流れは今までももちろんあった。
アニメキャラの声を担当する声優がアニソンを歌うという、見ただけで効果的なタイアップ。
アニメと音楽、また声優と音楽という相性のよさを生かした音楽は教祖・林原めぐみを中心として今までも盛んだったが、ここにきてその後継者と呼ばれるアーティストが大量に出現した。
これを考えると、そろそろJ-POP界全体としてこれらを一分野として認める日は近いようにも思える。


▲現在も大ブームが続く「ハルヒ」。1位運動激しく、デイリー2位、累積も10万枚を記録。キャラものアニソンのTOP10入りも珍しくなくなった。



最終的な僕の希望としては、「アニメソングを担当するアーティストのJ-POP」という一分野が新たに確立して欲しいと考えている。
これまでに述べたFictionJunctionALI PROJECTが今まさしくそれの担い手。FictionJunctionガンダム発のアーティストとして名高いSee-Sawのメンバーが、音楽活動の幅を広げるために動き出したプロジェクト、ALI PROJECTは90年代前半デビューで元々はビジュアル系、メンバーが過去に一般的なCMの曲なども手がけ、ここ最近になってアニメを音楽活動の1つの柱として売り出したユニットである。
両者経歴からわかるように、アニメソングを意識して曲を書いてはいるものの、その音楽は万人もの。
もちろん本人達もアニソンだということに関わらず、いい音楽を作ろうとしている。
またそれを許す気風が周りにもあるため、これは理想的な音楽活動の一分野となりうる
これぞ日本のアニメ、オタク産業を生かした、新しいJ-POPのカタチに繋がるのではないだろうか。


▲深夜アニメの曲にも関わらず、20万枚を売上げる大ヒットに。アニメ人気だけではないことがハッキリと表れた。



アニメに関してそこまで敏感ではない僕だが、こういった動き、そしてやはりアニソン(キャラとしてではなく、アーティストとして歌う方ね)が結構好きなジャンルであるため、今後も注目していこうと思う。